【恐怖】なぜため池に落ちて死亡する事故が多いのか、恐ろしい2つの理由とは
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夏になると増えていく、ため池に落下したことによる死亡事故

なぜため池に落下しただけで人は死亡するのか?不思議に思う人も多いかもしれません。

その理由は、ため池の構造によるものでした。

恐ろしいため池の構造1 思っているよりも深い

みなさんが思っているため池というのは

こんな感じのため池でしょうか。亀や鯉が泳いでいそうな、まさに「池」だと思います。

ため池というのは、おもに農業用で文字通り水を大量に貯めて、雨水等をコントロールするための池です。

いわば小規模なダムのようなものといっていいでしょう。

ため池というのは、普通の池に比べて大量に水を貯めるために、底が深くなっていることがあります。

こちらもため池。ため池は濁っていることが大半なので、深そうには見えません。でも実は人が一人が余裕で入るぐらい深いことも往々にしてあるのです。子供1人が溺れるなら深さ100cmもあれば十分です。

万が一ため池に落ちる、滑落してしまった場合、まず想定よりも深くて足がつかない状態に、パニック状態に陥ります。

子供であればなおさらです。着衣のまま落ちれば服は水を吸ってとても重くなり、ゴーグルも無いので視界もとれない、更には足のつかない深さの中でパニックになれば、溺れてしまうのも不思議ではありません。人間はパニックになるとお風呂でも溺れてしまいます。

 

そして溺れた子供を助けようと飛び込む大人までもが亡くなってしまう事故

もちろん子供同様の理由でそのまま溺れてしまうこともありますし、パニックになって暴れる子供を救助しようとして二次的な事故になってしまうこともあります。

国立青少年教育振興機構のHPでも溺れている人を見つけた場合は以下の方法を推奨しています。

●溺れた人を助けるには

1 助ける側もまず落ち着くこと。

溺れている人に声をかけて、なるべく落ち着かせましょう。
助ける側はまず落ち着きましょう。

2 すぐに助けに飛び込まない。

救助するとき溺れている人はパニック状態になり、それに引きずられ二重事故を招く恐れがあります。
よほど自信がない限り、飛び込まないで下さい。

3 助ける方法がないかを考える。

人を集める。人が集まれば、いろんな救助法が見えてくる。

  1. すぐに仲間、周りにいる人に助けを呼ぶ。
  2. 溺れている人に助ける旨を伝える。
  3. 119に連絡する。
  4. 機転を利かし、助けるための道具を探す。
    ※野外活動では、ロープは何でも役に立つ道具となります。1本持っていると便利でしょう。単独で水に飛び込むことは、レスキュー隊員でも難しいので、できるだけ陸上での救助を心がけてください。
    陸上引き上げ、必要であれば人口呼吸や心臓マッサージによる心肺蘇生法やAED(自動体外式徐細動器)で救命活動を行います。
    この救助法については、通常の水量の場合における例です。台風等増水している場合には、救助で川に入ることは非常に危険です。落ち着いて対応しましょう。

川でおぼれた人を助けるには

恐ろしいため池の構造2 蟻地獄のような構造になっている

そしてもう一つの理由は、またため池の構造に起因します。

もちろん全てのため池がそうとは言えませんが、こういったため池をみたことはないでしょうか。

お椀のような形状をしているため池。もちろん通常なら柵もついているでしょうし、落ちることは無いです。

しかし雨や草木で滑ってしまい、一度足を水中の中へ入れてしまうと大変です。

まるで蟻地獄のようなすり鉢構造になっており、更にそこには藻や水草が生えてツルツルと滑ります。

登ろうと思えば思うほど、なぜかどんどん奥へと引きずりこまれていきます。これは大人であろうと子供であろうと、泳ぐことができたとしても回避ができません。

もしこのため池でに落下した子供を救助する目的で入った場合どうなるのでしょうか。

それがこちらの動画に繋がります。

子供を抱えたまま滑る傾斜なんて上ることは到底不可能です。また子供も大人もパニック状態であり、もし子供が暴れればより救出は難しくなります。ましてや服が水を大量に吸っていつもよりも重いのです。

こちらの動画チャンネルでも救出方法は紹介していますが、こういった構造のため池に落ちている人を見つけた場合は中に入ること自体が自殺行為となります。

もし溺れている人がいたら、それ相当の溺れる理由があるのだと考えましょう。

冷静に、冷静に…。しかし溺れて窒息し、そこから亡くなるまでの時間も短いことは確かです。

日本では、救急隊が通報を受けてから現場到着までに、平均約7.7分かかります。交通事情によっては、約8分以上かかることもあります。

心肺停止(心臓と肺が共に停止する)を起してから、救急救命士による最初の救命処置が始まる迄の時間は、通報までの時間も含まれるので平均12分になります。この場合の救命率は3%以下です。つまり100人のうち3人しか命を救うことが出来ないという事です。脳が酸素なしで生きられるのは、わずか3~4分と言われており、命が助かったとしても、重い脳障害を残します。

心肺停止になると、脳への血流が止まり、10~15秒で意識を失います。脳の血流障害によるダメージは、時間の経過と共に急速に進みます。

心肺停止から1分以内に救命処置が行われれば95%が救命されます。3分以内では75%が救命され、脳障害も避けられる可能性があります。5分経過すると救命率は25%になり、8分経過すると救命の可能性は極めて低くなります。救命処置の開始は、時間との戦いであることがお判り頂けると思います。

八王子整形外科 心肺停止からの救命率は?

溺れてしまった場合に、救急車や警察を待っていては助かる確率はかなり低くなります。

いかにため池に入らずに周りの人や物を利用して救助できるのか、とっさの判断力と予備知識・応用力が必要となってきます。

正解は無いですが、ペットボトルや大きな木、その他浮くものを投げて捕まらせる。または陸と繋がったロープや紐、または人同士で手を繋いで救助するという手法がメインではないでしょうか。

大声で救助・人を呼びつつ何か浮いて掴まれそうなものを探す・または長くて丈夫な紐を探す。これが基本になるのでは。

一番の対策としては、ため池には近づかないということです。君子危うきに近寄らずですね。

夏はこういった水難事故が増える季節ですので、より一層の注意が必要です。

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