「うちの地域にはセブンイレブンしかない」「うちの地域はローソンばっかあるよ。」という話は多いはず。
むしろ「うちの周りにはセブンもファミマもローソンもデイリーヤマザキもあるよ?」という地域の少ないのではないでしょうか。
一体なぜそんなに同じ会社のコンビニが近隣に固めて乱立しているのか?それは企業の「ドミナント戦略」というものが関わっています。
同じ地域に同じコンビニが乱立する「ドミナント戦略」とは
ドミナンス(Dominance)とは、優越、支配といった意味を持ちます。
このドミナント戦略とは、他社を圧倒・地域を支配するといった意味の戦略です。
概要はWikiから引用します。
ドミナント戦略(ドミナントせんりゃく、dominant strategy)とはチェーンストアが地域を絞って集中的に出店する経営戦略。ある地域内における市場占有率を向上させて独占状況を目指す経営手法。ドミナント出店、エリア・ドミナンス戦略、ドミナンスとも呼ばれる。
基本的には同じ地域内に店舗を集中させて、占有率を上げるという経営手法のようです。
コンビニを同じ地域に出させることによって、その地域の占有率自体は上がるでしょうが、なぜ占有率を上げたいのでしょうか?単純に食い合ってしまうだけでは?
このドミナント戦略をやることによるメリットは、占有率だけではありません。箇条書きで記すと
・出店した地域での知名度を上げるとともに利用客からの信頼を高める。
・知名度を上げることで早期の黒字化を図る。
・流通効率を上げるとともに運営コストを下げる。
・地域特性を把握しやすくなり商品戦略、価格戦略、販促戦略などが立てやすくなる。
・本部は地域内の複数の店舗を効率的に管理できる。
という点のよう。
まず同じ地域に同じ店舗を増やすことで、顧客から「うちの周りにはファミマばっかだな…ファミマを使わざるをえないし、もうファミマしか受け付けない体になっちまったよ…」と周辺の顧客の囲い込むことで、他店の参入を難しくし、ブランドイメージが高まります。
物流としても、トラックのドライバーさんは周辺地域をぐるっと回るだけでたくさんの店舗に配達出来るので効率がよく、時間も短くて済みます。
このドミナント戦略をやる前は1店舗で売り上げ月100万円だったとして、2店舗に増やすことで顧客のイメージが高まり、2店舗の合計で150万円の売り上げを上げれれば、たとえ最初の1店舗が売り上げ75万円になったとしても構わないということです。
この部分だけ見ると、企業としては売り上げも上がるしメリットも多く感じますが、困るのは現場の人間です。
特に1店舗目のオーナーとしては、売り上げが100万円あったのに近くに同じ店舗が出来たから売り上げは下がります。ということはオーナーの給料が減るわけです。
もしこれで片方のコンビニが薄利・赤字になるようだったら企業としては強い業務改善・または閉店を迫ります。オーナーにとっては会社側の戦略なのにそのデメリットを押し付けられる形になるのです。
セブン同士がメンチ切り合ってて笑った pic.twitter.com/acoKsMkcLM
— なしゃ (@NashaMoE) February 13, 2017
セブン同士で争うなよ(`・∀・´)笑笑 バチバチやん笑 #セブンイレブン #タイ #サムット島 pic.twitter.com/ArLRKtnZdI
— S.Yoshioka:しょごたん (@shougo_tan) March 17, 2017
セブン同士近っ‼︎笑
初めて見た! pic.twitter.com/X4YjhsR0mA— 犬塚友輔 (@YusukeInuzuka) March 24, 2014
こういった人の利益を巡る駆け引きは今も問題になっていますが、個人と企業が戦えばどちらが勝つのかは明白です。
コンビニオーナーにはこういった罠もあることに注意しましょう。