毎年のように話題になる北朝鮮の核実験やミサイル発射実験。その中には日本上空を通過するシャレにならないような実験まで行われています
国土の上空をミサイルが飛んでいる国なんて珍しいんじゃないでしょうか、そしてミサイルを上空に飛ばされても戦争にならない関係も世界的に珍しんではないんでしょうか
今回はそんな北朝鮮が定期的に打ってくるミサイル発射実験の過去について調べてみました
目次
北朝鮮のミサイル発射実験の歴史
それでは過去の北朝鮮が放ったミサイルについて調べてみます
1993年 ノドン1ミサイル発射
1993年5月29日に日本海へ向けて発射された「ノドン1」という名前のミサイル
金日成(キム・イルソン)時代に発射されたもので、イランに対してミサイルの信頼性を示し、ノドンと石油の取引を行うことが、目的であったと言われています
ミサイルの発射方向からターゲットはアメリカであると考えられています
着弾地点は能登半島北方350km付近、画像だとここらへんと予測されています
1998年 テポドン1号ミサイル発射
1998年8月31日に日本方向に向けて発射された「テポドン1号」という名前のミサイル
金正日(キム・ジョンイル)に統治者が変わってから1本目のミサイルです
津軽海峡付近から日本列島を越えるコースを飛行し、第一段目は日本海に、第二段目は太平洋に落下したようです
北朝鮮はミサイルではなく人工衛星だという主張を行っているようです
ミサイルの発射コースは最後の図の①を参照
2006年 ミサイル7本発射実験
2006年7月5日の未明から夕方にかけて北朝鮮がスカッド、ノドン、テポドン2号の弾道ミサイル計7発を日本海に向けて発射しています
日本及びアメリカをターゲットとした方角になっており、「米日両国の北朝鮮敵対政策・戦争策動に対する自衛的措置であるため、国際社会がどうこう言うべき問題ではない。」と声明を出しています
2009年 銀河2号ミサイル発射
2009年4月5日11時30分ごろに北朝鮮が人工衛星打ち上げ用ロケットの「銀河2号」として打ち上げを行いました。人工衛星と言っていますが、実際は弾道ミサイルの発射実験です
今回は発射する前から人工衛星で兆候を捉えられており、ミサイル破壊の為、防衛大臣から破壊措置命令が発出されました
それに対し北朝鮮は「衛星迎撃なら軍事的報復をする」と表明し、緊迫した戦争一歩手前の状態で発射が行われました
発射されたミサイルは東北地方の上空数百kmを通過し、レーダーで追尾し日本の領域への被害がないと判断したため迎撃は実際には行われませんでした
ミサイルの発射コースは最後の図の②を参照
2012年 光明星3号1号機発射
2012年3月16日に発表され、4月13日に人工衛星を搭載したと見られるロケットが打ち上げられました。
2011年からは金正日が死去し、金正恩(キム・ジョンウン)が最高指導者となっています
事実上の弾道ミサイル実験として各国から反対されていましたが、実際に発射され、ブーストの段階で不具合が発生し衛星の軌道投入に失敗となっています
ミサイルの軌道は③を参照
2014年 複数弾道ミサイル発射
2014年6月29日午前5時ごろに、日本海に向かって複数の弾道ミサイルが発射されたという内容
最大で500キロメートルを飛行した後に日本海に落下したとなっています
ほぼ同時刻にオランダ・ハーグで行われた日米韓首脳会談をけん制する狙いがあるとみられているようです
2016年 光明星4号発射
「光明星」と呼ぶ飛翔体を南に向けて発射されました
飛翔体は沖縄県上空を通過して、飛翔体の一部が宇宙空間で軌道に乗ったと見られています
航空自衛隊が石垣島にPAC-3を配備して、迎撃体制をとっていましたが実際に追撃されることはありませんでした
ミサイルの軌道は④を参照
2017年 もうほぼ毎月ミサイル発射
アメリカでは1月にアメリカ新大統領としてトランプが就任した年
北朝鮮は1月、10月、12月の3月を除いて全ての月でミサイル発射実験を行います
日本では8月に北海道上空を飛び越える軌道でミサイルが発射され、Jアラート(全国瞬時警報システム)のサイレンが鳴り響いたのは記憶に残っているのではないでしょうか
日本を通過したミサイルは図の⑤、⑥を参照
まとめ
以上の通り、約30年間で日本を跨ぐミサイルを何本も打っていることがわかりました
ミサイルだけでなく、核実験も並行して行っており緊張の糸は中々切れませんね
これからも北朝鮮はミサイルを日本に飛ばしてくるのでしょうか、核放棄などの話題の中の北朝鮮の動向に注目です