今でもなお現役で使われているFAXを送信する際や、いまや古の20年ほど前に使われていたダイヤルアップ通信を行う際に、「ピポパピポパ… ピーヒョロロロロロピー ザー…」という音
どちらも電話回線を使用しているものなので、電話を掛ける際に番号を押すときに出るピッポッパッの音なのかな?というのは予想できるのですが、そもそもなんでそんな音がでるのか、その後のピーヒョロロロロは一体なんなのかが今更気になったので備忘録として記します。
目次
FAX、ダイヤルアップ通信の音
そもそもこれらがどんな音なのか知らない人、知っているけど覚えてない人のためにどんな音がしていたか復習しましょう。
さて、どんな音か把握したうえで、結局この音は何なのか、何の意味があるのかについてが本題です。
結局FAXやダイヤルアップ通信の音って何なの
FAXについて
FAXはみなさんご存じの通り、電話回線を使って画像データを送っています。
FAXを送る際は、まず電話をかけるようにFAX専用電話番号をかけます。送信ボタンを押すと、電話を掛けるようにピポパピポパと音がなります。これは相手先のFAX番号に連絡している音。
ピーヒョロロロロロ…(以下のノイズのような音)は、つながった相手先のFAXに、FAXの送信情報や受信情報をやり取りしているデータを音で表したもととなっています。
ツーッツーッという音は、一定の音を出して相手さん応答してくださいという信号になります。
電話回線というのは音を伝えるための専用線なので、そこを利用して画像データを送るということは、画像を音声に変えて送信、その音声を受信して画像に復元する工程が必要となります。
音で画像を伝えるというのは意味不明かもしれませんが、音(波形)の周波数を変動させることによって、その画像データを送れるわけです。人間だって、言葉を使えば一応画像を音として伝えられますよね。
結局FAXから出ている音というのは、送信データを音で表したものなのです。
特殊な修行を積めば、理論上FAXの音を聞いてどんなデータなのか複合できるかも・・・?
ダイヤルアップ通信について
FAXと同じように、ダイヤルアップ通信も電話回線を使うので、データを音として変換しなければいけません。
送る情報が画像以外にもたくさんあるので、FAXよりも多彩な音色になります。
順番を追ってざっくり説明すると
「ピポパピポパ」
⇒電話番号を発信しているときの音
「ピーヒョロロロ」
⇒モデムがプロバイダとネットワークの統合しプロトコルを探している音
「ガー ザー」
⇒暗号化したデータを送信し合い、他に適した変調方式が存在しないか確認している音
となります。
どうも人間には音だけ聞くとノイズにしか聞こえませんが、これを音声データとして3次元のスペクトルでみるとちゃんとした情報だということが可視化されてよくわかります。
いまやロストテクノロジーになりつつある上記2つですが、なんだか見ているとわくわくしてきますね。