今回は、最近巷で話題になっているテラヘルツ鉱石について、圧倒的に否定する内容となります。
よく現代のエセ科学では、化学等に疎い人たちに向けて、水をDHMO（ジハイドロモノオキシゲン 要はH2Oで 水）と言ったりしてお客をだまし、あたかもすごい効果があるように見せかけ、安く手に入るものを高価な価格で販売することが横行しています。
水素水とか、ダイエットサプリとか、よくわからない・目にしない横文字をつかって、あたかもこれを使うと健康になりまくるような広告表示を行っているサイトの多いこと多いこと。。
というわけで今回は、今話題なテラヘルツ鉱石について、いかに効果無しなのかを書こうと思います
テラヘルツ鉱石とは
テラヘルツとは、よくパソコンやスマホでも目にするギガの１万倍の単位、テラ（T）を指します。
ヘルツ（Hz）というのは、周波数です。要はどれだけ細かく空気中を振動しているかです。
というわけで、テラヘルツというのは、１秒間に１兆回振動する鉱石を指す言葉となります。
原料はケイ素（Si）です。よく半導体に使われている原料の１つですね。
ここまでは特に何も問題ありませんね。ケイ素をただテラヘルツ鉱石と言っているだけなので、一言で伝わる「うんこ」を「人が栄養を摂取したあとの消化物」と言ってるような言い換えの１つです。
何が問題なのか。それは、このテラヘルツ鉱石の商品を売っているサイトに書いてある効能にあります。
テラヘルツ鉱石（笑）が謳う効果
この素晴らしいテラヘルツ鉱石にはいろんなありがたい効能があるようです。
その効能を、それぞれ簡潔にコメントしていきたいと思います。
・１秒間に１兆回の振動
→テラヘルツ鉱石のみに限らず、大抵の物はほんのわずかに微弱に電波（振動）は出ています。まぁ嘘ではない。
・心身の癒し
→思い込みです。そう思うならそうなのでしょう。嘘ではない。
・空間を浄化する作用
→空気清浄機買った方がいいです。空間を浄化って宗教じゃないですか。。。
・人間の持つ自然治癒力を引き出す
→栄養あるご飯を食べてさっさと寝る方がはるかに引き出すと私は思いますよ。
・氷を素早く溶かす
→熱伝導率が高い鉱物・金属は大体そうです。テラヘルツは関係ありません。別にテラヘルツ鉱石に限らず、金や銅の塊に氷をあてたらすぐ溶けます。金属のコップでも押し当てるとすぐ溶けます。
・テラヘルツ鉱石のアクセサリーを身に着けたら病気が治った
→おめでとうございます。たまたま身に着けていた間に治っただけか身内のステマです。ガンが治るなら、私の虫歯も治るんですか？私の虫歯がゲルマン民族鉱石で治ると思いますか？
実際に売っているテラヘルツ鉱石の実態とは？
何度もいいますが、テラヘルツ鉱石とはただのケイ素です。
ケイ素は基本的に半導体で工業用によく使われますが、その際に不純物が多く工業用として使用できない廃棄・不適合品で用途のないものが、こういったエセ科学をまとわせて適当にほかの金属と混ぜて健康グッツとして形を変え販売されている、という流れではないかと思います。
販売するサイトでも、なるべくクレームや法律に引っかからないように、パワーストーンという曖昧な感じで、適当に美容や健康にいいかも、と紹介したり、とにかく氷がすぐ溶けることだけをアピールしているものが多いです。